辛い悩みである足の臭いを改善する方法として、重曹を用いるという対策法があります。
足の臭いに長年悩まされてきた私も当然この消臭方法にたどり着き、試してみました。結論から言うと、私ほど強烈な臭いの足には完全消臭の効果は得られませんでしたが、それでも改善はみられました。というのも、重曹での消臭方法はあくまでも
【酸性のイソ吉草酸(ニオイの原因)を弱アルカリ性の重曹で中和するという化学反応を利用した一時的な対策】
だからです。しかし重曹を使った足の臭い対策には大きなメリットもあり
- コストパフォーマンスが高い
- すぐに実践できる
- 重曹という安心できる成分
という特徴があります。重曹での足臭対策を試すことで、改善されればお金もほとんどかからず嬉しいですし、改善されなくても対策として足りない部分が見えてくると思います。
足の臭いにお悩みの方はぜひ試してみてください。
足のニオイの原因は?
足が臭くなる理由は様々ですが、もっとも大きな要因は
【足の臭いの原因】
汗により活発化する雑菌が、古い角質や蓄積された皮脂汚れをもとに繁殖することで発生する「イソ吉草酸・イソ吉草酸アルデヒド」が原因
詳しくは別の記事で解説しています。
重曹が足の臭いを改善する仕組みと効果
重曹が足の臭いを和らげてくれるのにはちゃんとした仕組みがあります。
まずは重曹がどのように足の臭いに効くのか説明していきますが、「重曹の消臭方法」が知りたい方は下のボタンで次の項目にジャンプしてください。
重曹とはどんなもの?
重曹は掃除や洗濯だけでなく、料理にも使われているほど身近なもので、口にしても大丈夫な安心・安全の物質。その正体は炭酸水素ナトリウムです。
- 重曹=炭酸水素ナトリウムとは?
炭酸水素ナトリウム(たんさんすいそナトリウム、sodium hydrogen carbonate)、別名重炭酸ナトリウム(じゅうたんさんナトリウム、sodium bicarbonate、重炭酸ソーダ、略して重曹とも)は、化学式 NaHCO3で表わされる、ナトリウムの炭酸水素塩である。常温で白色の粉末状である。水溶液のpHはアルカリ性を示すものの、フェノールフタレインを加えても変色しない程度の弱い塩基性である。
参考:Wikipedia
重曹は臭いの原因となるイソ吉草酸を中和
臭いの原因となるイソ吉草酸・イソ吉草酸アルデヒドという物質があるのですが、これらは酸性の物質。
反対に重曹は弱アルカリ性の物質なので、化学反応を起こし中和してくれるのです。これが重曹が足の臭いに効くと言われる科学的根拠となります。
重曹が足の臭いに効く理由
つまり、重曹での足臭対策は臭いの元となる物質を中和する方法であり、臭いの原因菌を殺菌するのではありません。
足の臭いには種類があり
- 酸性の臭い・・・イソ吉草酸
- アルカリ性の臭い・・・アンモニア臭
弱酸性の重曹はアンモニア臭には効果がありません。このことから、重曹での足臭対策の効果は
- 酸性の臭い→一時的な中和
- アルカリ性の臭い→中和できない
- 雑菌への効果・・・殺菌作用はなし
という結論になります。
足の臭いに対し、より効果的な「殺菌・制汗・防臭・角質ケア」4つの対策を行うには、専門的なデオドラントクリームを使用する方法がもっとも効果的かつ効率的な対策です。中には1本でこの4つのニオイ対策ができるクリームもあります。
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今すぐにでも足の臭いを改善したいという方は、このようなデオドラントグッズの使用をおすすめします。
重曹を使った足の臭い対策方法
重曹を使って酸性の臭いを中和させる方法はいくつかあります。
- 素足の消臭方法
- 靴の消臭方法
- 靴下の消臭方法
それぞれの方法を紹介していきますので、ぜひ試してみてください。
重曹を使った足湯|素足の臭い対策
重曹を使った素足の臭いケアとしてもっとも有名な方法が、足湯です。
お湯の中に重曹を入れ、足を一定時間漬け込むことで臭いを中和していきます。重曹には消臭以外にもいくつかの効果があり
血行促進・・・体が足元から温まり疲労回復効果が
研磨効果・・・足の角質ケアでお肌すべすべに
※弱アルカリ性によりお肌に合わない場合もありますので、合わないと感じたら使用を控えてください
足湯の方法としては
- 洗面器やバケツに大さじ3杯(36g)ほどの重曹を入れる
- 15分ほど足をつける
- 足湯中に足を擦ったり指の間を入念に洗う
- 足湯のあとはしっかりと洗い流し乾燥させる
これだけです。特に難しいことはありませんので重曹さえ手元に用意すればすぐに始められますよ。
重曹水スプレーを靴や足に直接使用|足と靴の臭い対策
重曹を水に溶かすことで消臭スプレーのような使い方もできます。作り方は簡単で
- 水・・・150ml
- 重曹・・・小さじ1杯(4g)
これを混ぜてスプレーボトルに入れるだけ。足や脱いだ靴にスプレーすることで、靴の中の酸性の臭い(イソ吉草酸)を消臭することができます。急に靴を脱ぐ必要のあるシーンに応急処置としても利用できますよ。
ただし、あくまでも消臭なので除菌効果はありません。
重曹を粉のまま靴に入れて消臭・除湿|靴の臭い対策
重曹をそのまま靴の中に入れると、湿気や臭いを吸収してくれます。
ただし、粉のまま靴の中に入れると白く汚れてしまうため、気になる方は靴下・タイツ・ストッキングなど通気性のある袋状のものに入れて靴の中に入れてください。
ちょうど靴の中にアンコを詰める感じです。靴のニオイを対策するには連続して同じ靴を履かないこと。最低でも2日は開けておきたので、その間重曹で消臭してもらいます。
重曹でつけおき洗い|靴下のニオイ対策
重曹は洗濯時にも効果を発揮します。
1日履いた靴下を、洗濯前にぬるま湯に漬け込んでおくことで消臭効果があります。それに加えて
- 漂白効果を高める
- お湯で皮脂汚れを浮かせる
といった効果も期待できるので、靴下がパリパリになりやすい足の臭い方にはおすすめの使い方です。靴下のニオイ対策についてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。
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靴箱の臭い対策に重曹や重曹アロマ
料理やお掃除だけでなく、消臭アイテムとしても万能な重曹。靴の匂い対策としても効果的で、効果は専門的なデオドラントグッズには劣りますが、様々な方法があります。
そんな重曹ですが、使い方次第では空間にステキな匂いを演出することも可能。作り方は簡単で、重曹にアロマオイルを垂らすだけ。
簡単に好きな香りを選んで作ることができますので、ぜひ挑戦してください。
重曹を使った消臭法・まとめ
わかりやすく表にまとめてみました。
目的にあった消臭法をお試しください。
素足の消臭 | 足湯 | 重曹を溶かしたお湯に15分ほど足を漬け込む 足をつけながらよく洗ってあげる |
足、靴の消臭 | 重曹スプレー | 重曹を溶かした水をスプレーボトルに入れ、足や靴の中に散布 |
靴の消臭 | 重曹を靴に入れる | 粉の状態でそのまま、もしくは袋に詰め靴の中に入れることで消臭 |
靴下の消臭 | つけおき洗い | 脱いだ靴下を重曹を溶かしたぬるま湯につけおき 洗濯機に重曹を入れても良い |
靴箱・玄関 | 重曹アロマ | 重曹にアロマを垂らしてフレグランスに |
重曹で消えない臭いの対処法|アルカリ性の臭いに効くアイテム
重曹は弱アルカリ性の物質で酸性の臭いに対する消臭効果があることがわかりました。
しかし足の臭いには種類があり、アンモニア臭はアルカリ性の臭いです。このアンモニア臭を消臭するためには酸性の物質が必要。
ということで重曹を使っても取れない足の臭いに効果的なコスパのいいアイテムを集めてみました。
クエン酸|重曹で取れない臭いに効果的
重曹同様に足の臭いに効果があるものとしてクエン酸があります。クエン酸は酸性の物質で、重曹と同様に
などに使用することができます。重曹と大きく違う点は、酸性であることに加え除菌効果があること。
使い方は重曹と変わらず、足湯などに使います。また、重曹での足湯の際にいっしょに使用することで炭酸ガスが発生します。人体に害はないので安心して使うことができますよ。
酢|重曹で取れない臭いに効果的
酢もクエン酸と同様の性質・役目を持っており、同じように使うことができます。
クエン酸が手に入らないという方は、調理用の酢を使うこともできますので気軽に挑戦できますね。
ただし、酢酸特有の酸っぱい臭いがありますのでできる限りクエン酸を使用することをおすすめします。
ミョウバン|重曹で取れない臭いに効果的
ミョウバンも水に溶かすと弱酸性の消臭剤として使用可能。
クエン酸に比べると酸性と弱酸性による違いで消臭効果は低いですが、代わりに制汗作用があります。ただし、極端に汗をかかなくなるわけではありませんので過度な期待は禁物です。
重曹は消臭効果はあるが除菌・殺菌作用などはない
重曹による消臭効果はあくまでも一時的なもの。
やはり継続して足の臭いそのものを改善するにはしっかりと原因に対して明確な処置が必要です。
化粧も大事だけど根本的なスキンケアが必要なように、重曹では表面的なものはごまかせても本質は変えられないということですね。
足の臭いを完全に対策するには、デオドラントグッズを利用して対策していくことが一番の近道であり効果を得られる方法でしょう。